悪夢の王の一片よ……
作:破滅的小笛(ほろびのフルート)
第三話
武神 「どーーりゃぁあ!!」
気合の入ったシャウトと共に、武神とメロディの乗るバスターミラージュが次々と先行者達を撃墜する!
(それを喩えて言うなら、アクション映画で、先ほどまでピンチのどん底だったヒーローが奇跡の大逆転で悪党に猛攻撃をしかけるかの如く……)
その頃、神滅斬(ラグナブレード)の準備に取りかかる滅笛とカイルは……
カイル 「早くしろ!今はデカブツ(武神の事……実は身長が210cmある)と猫女が押しているが、何時までも続くわけじゃない!!」
滅笛 「ワーってるよ!……(マルドゥークにてルシフェルの首の辺りをまさぐり)あった!……準備は出来た!!覚悟はイイか!?」
カイル 「んなもん、とっくの昔に出来てる!!」
滅笛 「そーか、死の覚悟は出来てるんだな!!じゃ、安心して神滅斬の魔力源になれーーーぃ!!!!」
カイル 「って、マテーーーーーーーーーーい!!!!」
≪ルシフェルミラージュよりマルドゥークミラージュへ魔法力変換! 操者・カイル=イシュバーンの生命力、『破滅的小笛』への神滅斬用魔法力に変換!!≫
さつき 「……何が起こってるんだ?」
ディフェンサーシープ越しに、背中に悪寒を感じつつも訝しげに見るさつき。
滅笛 「悪夢の王の一片(ひとかけ)よ、宙(そら)の戒め解き放たれし、凍れる……」
ルシフェルとカイルの力を借りて、マルドゥークミラージュに異世界の魔王の持つ力が溢れ出した。
時同じくして、エンフィールド上空5000m地点にて、何やら邪悪な波動を持つものがこの戦場の傷跡に接近している様だった。
さて、武神たちの方は………
武神 「がァ!……ちぃ!こいっつぁイイモノ貰っちまったァ!!」
たった一体で数百体の先行者と立ち回ったバスターだが、ここに来て疲れが出始め、敵の攻撃をまともに食らう。
メロディ 「うにゅ?『イイモノ』って、せんこうしゃちゃんたちからなにかもらいましたかァ?」
武神 「あんなぁメロディ……、相手の攻撃を食らった時に「イイモノ貰った」という風に使うんだ……」
メロディ 「ふみゅ?」
……とそこに、滅笛からの緊急のコールが来た。
滅笛 ≪武神! とにかく上に避けろーーーーー!!!!≫
「おう!!」……と、言わんばかりに上に回避するバスター、ソレと同時に、黒い何ものかが先行者達をなぎ払う!!
滅笛 「だああああああああァ!!!!!!」
その黒い何かは、立ち塞ぐ巨大な金属の巨人を、ドミノ倒しするかのごとく次々と薙ぎ払って消滅させた。
滅笛 「……見たか……、神を滅ぼす刃……神滅斬の威力を!」
武神 「って、てめー、人を巻き込むなァ!!!!」
滅笛 「へへ、スマンスマン、でも……無問題(モーマンタイ)無問題」
第四話へ続く
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