悪夢の王の一片よ……

作:破滅的小笛(ほろびのフルート)

 

第一話

 

ここは、ローズレイクの真ん中にあるマリオン島。

その地下数百メートルの地点に、自警団第七部隊の所持する魔動機達が収納されている。

滅笛 「………何トカ形になったな……」

そう言いながら、破滅的小笛は新たに生まれいずる魔動機の作成に精を出していた。

そこに、一人のメイド服を着た美女と、手のひらサイズの二本足で歩くウサギが彼のもとにやってきた。

むつき「お疲れ様。そろそろお腹も空いた頃でしょうし、お昼にしませんか?」

滅笛 「そっか、もーそんな時間? ……ゆーや、コックピットの方でシステム調整してる未緒ママに『お昼だよー』て伝えといて」

ゆーや 「はーい!」

そういいながら足場を器用に登って、魔動機のコックピットにたどり着く。

未緒 「(コックピット内から)待っててください、もう少しで完成しますのでー」


滅笛 「判った、でも早くしねーと、全部食うかんな!!……さてと、むつきママ、今日の弁当、何?」

むつき 「今日は真弘さんの好きなツナサンドをはじめとしたサンドイッチ弁当ですよ!」

滅笛 「て、事はもうかれこれ(設計から)一週間経過したんだな。ま、いっか」

むつき 「……ちょっと聞きたいのですけれども、真弘さんが先ほど未緒さんのことを『未緒』って呼び捨てにしてましたけれど……」


………と、そこにいきなり緊急事態を告げるサイレンの音が鳴った。


うづき 「<<(放送席より)エマージェンシー!エマージェンシー! エンフィールドより十数km離れた戦争の傷跡より謎の巨大ロボットが多数出現! ……えーと、付近を警戒中の隊員及び待機中の隊員は大至急現場へ急いで下さい!! ……ふー、何トカ突っかからずに言えた……>>」

滅笛 「言えてないやん……と、言うわけで、話は後々。…未緒、ゆーや、むつきママ、行ってくる!!!!」

颯爽と『マルドゥークミラージュ』に乗り込む滅笛、しかしそのそばには怪しい人影が……

??? 「(よっし、何トカ乗り込めた、後は、まーくんをおんだして……)」


一方、戦争の傷跡では……

ケイン 「何なんだ?あの変なロボットは!!」

カイル 「貴様のポンコツ(ガインミラージュ)のデタラメな合体に比べりゃ何でもねぇっての! 単なる雑魚、単なる噛ませ犬だ!!」

ケイン 「固羅バカイル! おれのガインがポンコツだと!? じゃ、てめーのは何だ!?……スクラップか!?」

カイル 「何だとぉ貴様ァ!? 今ここでスクラップにしてやる!!!!」

ケイン 「やれるもんなら……」

ケインとカイルが、敵(?)を目の前にして一触即発!その時、上空のドーリーから……

やよい 「<<喧嘩はやめなさーーーーーい!!!!!!!!!!!!>>」

キィィィィィィィィィィン!!!!!!!!!!!!(←ハウリング起こした)

……と、やよいが二人を止めた。

ケイン&若葉&カイル 「はーーーーーーーーーーん!!!!!!!!!!!!!!!」

思ったよりハウリングがきついようだ。その証拠に、巨大ロボットの大群も耳(?)をふさいでいる。


……とそこに、マリオン島の方角から、マルドゥークミラージュが飛来してきた。

滅笛 「どうやら間に合ったな……」

カイル 「『間に合ったな』……じゃない!!貴様といい恭平といい、時間にルーズ過ぎる!!!!」

やよい 「≪それよりも,敵がこっちを気付いた様ね,総員、戦闘配置について!≫」

カイル 「三世院、貴様ァ……このカイル様に命令するか!!」

やよい 「≪カイル君、今回のオペレーションの指揮は岡崎先輩から私に託されたものなの! そんな事で目くじら立てないで!!≫」」

滅笛 「やよいママ、コイツの扱いはオレに任して。……カイル、君はまだ自分の置かれている立場と言うものを知らない様だ」

カイル 「何だとぉ?」

滅笛が何やら怪しい呪文を唱えると、カイルは慌てて……

カイル 「止めろォ!!!!」

と,機体(ルシフェルミラージュ)ごと全身を痙攣させた。

滅笛 「フン!わかったか!!……、トカ何トカ言ってる間に囲まれたな。にしても、何なんだァ、このロボットの造形は!?」

滅笛が自分達を囲んだロボット達の姿を見て呆れ返った。

造形的にも、武器の取りつけられた場所にしても、あまりにも怪し過ぎる。ソレを見て若葉は……

若葉 「嫌ーーーーーーー!!!!!!!!!!!!」

……と、魂を込めて絶叫した。



第二話へ続く





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